特定技能外国人の採用フロー|支援機関との連携方法も解説
特定技能外国人の採用フロー|登録支援機関との連携方法も解説
人手不足が深刻化するなか、特定技能制度を活用した外国人の採用を考える方も多いのではないでしょうか。
ただ、「言語面の壁を越えられるか不安」「採用までにどんな手順を踏めばよいかわからない」という理由で、一歩を踏み出せない方も少なくありません。職種ごとに求められる日本語のレベルや、採用の流れを把握することで、このような懸念は解消されるでしょう。
こちらでは、特定技能外国人を採用するまでの流れ、日本語試験の基準、登録支援機関との連携について解説します。
特定技能外国人を採用するまでの流れ
特定技能制度では、受け入れ要件の確認から在留資格の取得まで、複数の手続きを段階的に進めていく必要があります。事前に各ステップの目的と所要期間を把握しておくと、採用計画も立てやすくなるでしょう。
受け入れ要件の確認と募集の開始
特定技能外国人を採用する際の第一歩は、自社が受け入れ機関としての基準を満たしているかを確認する作業です。具体的には、特定産業分野(介護・外食・製造・農業など全16分野)に該当する事業を営んでいること、過去5年以内に出入国・労働法令違反がないこと、外国人の支援体制が整っていることが求められます。要件を満たしていることが確認できたら、人材紹介会社や送出機関と連携し、候補者の募集を開始する流れとなります。
書類選考と面接の実施
候補者からの応募が集まり次第、履歴書や職務経歴書をもとに書類選考をおこないます。選考を通過した候補者には対面またはオンラインでの面接を実施し、人柄や働く意欲、日本語でのコミュニケーション能力を確認することが一般的です。海外在住の候補者を対象とする場合、時差や通訳の手配なども考慮に入れる必要があるため、人材紹介会社のサポートを活用することをおすすめします。
雇用契約の締結と支援計画の策定
採用が決まったら、特定技能雇用契約を締結します。契約内容には、報酬が日本人従業員と同等以上であること、所定労働時間や福利厚生に差別的な扱いがないことなど、法令で定められた基準を満たすことが求められます。また、1号特定技能外国人を受け入れる場合には、生活オリエンテーションや住居確保支援などを含む「1号特定技能外国人支援計画」の策定も必要です。なお、契約書は候補者が理解できる言語で用意することが推奨されています。
在留資格申請と就労開始
雇用契約と支援計画の準備が整ったら、出入国在留管理庁へ在留資格認定証明書交付申請(海外在住者の場合)、または在留資格変更許可申請(国内在住者の場合)をおこないます。申請から許可までは通常1~2か月ほどかかり、候補者の入国・住居確保・生活オリエンテーションなどを経て、ようやく就労開始となります。採用活動の開始から就労までの期間は、4~6か月程度が一般的な目安です。
職種ごとに求められる日本語のレベルとは
特定技能制度では一定の日本語能力が在留資格の要件となっていますが、求められる日本語レベルは職種によって異なる部分もあります。こちらでは、日本語試験の基準や職種ごとに求められる追加要件について解説します。
日本語能力試験N4・JFT-BasicA2が基本ライン
特定技能1号の在留資格を取得するには、日本語能力試験N4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)A2以上のいずれかに合格している必要があります。N4は「基本的な日本語を理解できる」レベルとされ、ゆっくりとした会話であれば内容を概ね理解できる水準を指します。日常会話や基本的な業務指示の受け答えはできるものの、専門用語が多い場面では補足説明が必要になることもあるでしょう。
介護分野は追加試験が課される
職種によっては、共通の日本語試験に加えて分野別の試験が課されます。代表的な例が介護分野で、日本語能力試験の合格に加えて「介護日本語評価試験」の合格も必須とされています。これは、利用者とのコミュニケーションや介護記録の作成など、より高度な日本語能力が求められるためです。一方で、外食や農業、製造業などの分野では、共通試験のみで業務に従事できるケースが多くなっています。
現場での日本語運用と教育サポート
試験に合格しているとはいえ、入社直後から専門的な指示を完全に理解できるとは限りません。そのため、現場では平易な日本語の使用やマニュアルへのふりがな付記、図解の活用など、受け入れ側の工夫も大切です。また、入社後も日本語学習を継続できる環境を整えることで、業務効率や定着率の向上が期待できます。
登録支援機関と連携する方法
特定技能1号の外国人を雇用する企業には、生活面・就労面における支援義務が発生します。自社のリソースだけでは対応が難しい場合、登録支援機関に業務を委託するという選択肢が用意されています。こちらでは、登録支援機関と連携する方法を確認しましょう。
登録支援機関の役割と委託できる業務
登録支援機関とは、出入国在留管理庁に登録された機関で、受け入れ企業に代わって特定技能外国人への支援業務を担う機関です。委託可能な業務は、事前ガイダンス、出入国時の送迎、住居確保のサポート、生活オリエンテーション、公的手続きへの同行、日本語学習機会の提供、定期面談など多岐にわたります。支援計画のすべてを委託することで、企業側は受け入れ機関としての基準を満たしたとみなされます。
信頼できる登録支援機関の選び方
登録支援機関を選ぶ際は、対応分野の実績、支援担当者の語学力、委託料金の妥当性、サポート範囲の明確さなどを確認するとよいでしょう。とくに、自社が採用したい国籍の人材に対する支援経験が豊富かどうかは押さえておきたいポイントです。インドネシア人材を採用する場合は、インドネシア語に対応できる担当者がいるか、現地の文化や宗教への理解があるかを事前に確認しておくと、入社後のミスマッチを減らせるでしょう。
連携時に企業側で意識したいこと
登録支援機関に業務を委託したとしても、受け入れ企業としての責任が完全になくなるわけではありません。出入国在留管理庁への四半期ごとの届出や、雇用契約の変更時の報告などは、企業側の義務として残ります。そのため、登録支援機関とは定期的に情報共有の場を設け、採用した外国人の状況や支援の進捗を把握しておくことが望ましいでしょう。現場の上長と支援担当者が連携することで、職場での悩みを早期に拾い上げる体制も整えやすくなります。
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